映画感想 ジェフ・オーロースキー監督 『監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影』
ドキュメンタリーとドラマを織り交ぜて、自身が開発したテクノロジーに警鐘を鳴らす専門家らとともに、SNSがどれだけほど危険な栄久を及ぼすのかを検証する。
面白かった。
良い意見だった。
目が覚めるようだった。
これこそが正義だ。
私たちはだまされている。
陰謀に巻き込まれているのだ。
彼こそが正しい。
彼女が言っているのはうそだ。
非人道的な行為が行われている。
このルールには従わないほうがいい。
目覚めなければならない。
感動した。
許せない。
罰せねばならない。
従わなければならない。
SNSにはありとあらゆる言葉が並ぶ。
私たちはそれらを見るのに人生のどれだけの時間を割いているだろうか?
そしてそれらが、ユーザーの我らを画面にくぎ付けにするために表示されている偏った意見だとしたら…?
本作品は、SNSの負の側面にフォーカスした作品。
必要以上に避ける必要はないと思うし、ポジティブな面もあると私は思っている。
しかし、自分の常識は常に疑ってほしい。
絶対的な正義など存在しないということは知ってほしい。
自分の子供にSNSがどのように影響を与えるのかは慎重に考えたいと思える作品だ。
周りがもっているから、という安易な理由で持たせたくない。
その実、特に考えずに子供にもスマホを与える親が多いのだろうということは容易に想像がつく。(勝手な想像だけど、恐らく。)
この作品で、ネットフリックスで出されるお勧めの作品も、画面にくぎ付けにするためにモデル化されたAIがおすすめしているよ?
っていうワンシーンがあったら、めちゃくちゃばずっただろうになと思うし、そのワンカットを最後まで期待していた。
けど、なかったな…。
それをしなかったのもわざとかな?
観たいと思う人だけ見ればよいのかな?
とりあえず、めちゃくちゃ良作。
最近、テレビが映し出すくだらないクイズ番組に辟易している。
たまには、社会をさすような番組を作ってほしいと思う、今日この頃。
日本のメディアの底力を見せてほしい。