映画感想 武正晴監督『百円の恋』
32歳の一子（安藤サクラ）は実家でだらしない毎日を過ごしていたが、離婚して実家に戻ってきた妹の二三子といざこざを起こし、一人暮らしをすることに。100円ショップで深夜労働にありつき、相変わらずな日々を送っていたものの、ボクサーの狩野（新井浩文）と恋に落ちる。狩野との幸せな日々はすぐに終わってしまうが、ある日、たまたま始めたボクシングが一子の人生を変える。
休日の朝にコーヒーを飲みながら鑑賞。
恥ずかしながら朝から涙腺崩壊。
歳のせいか、涙腺が緩くなった？
歳をとると涙腺がゆるくなるってどうなんだろう？本当なのだろうか。私は涙腺がゆるくなった（と思う。皆さんはどうだろうか。）
なぜ歳をとると涙腺がゆるくなるのか？をテーマに飲み屋とかで話したら割と盛り上がりそう。私としては過去の人生と照らし合わせて作品を観ることができて、より共感ができるようになったからだと思っている。
映画感想ではなく、どうでもよい話から始まった本記事。
主人公である、一子（安藤サクラ）は言葉を選ばずに表現すると底辺で生きている人間だった。この言葉がさす底辺というのは”社会的に”である。この表現で伝わるかな。
32歳、仕事をせずに実家暮らし。深夜にコンビニに行きお酒や雑誌お菓子を買いに行って家事もせずに、お風呂にも入らない。
冒頭はそんなシーンから始まる。
そんな状況で家族間でいざこざがあり、一子は一人暮らしを始めるようになる。
コンビニでバイトを始め、さまざまな人と出会っていく。
そこで描かれている一子は不器用だが、温かい人間。
物語の肝になるので、これ以上の言及は避けるが、さまざまな人とのかかわりを経験して一子はボクシングに本格的に打ち込む。人生って甘くない。
そんなこんながありながらも、試験を受けて資格を取り初めての試合に臨む。
私は試合のシーンで涙腺が崩壊。
安藤サクラ演じる一子は最高だった。
北島康介選手が、オリンピックで北京オリンピックで世界新記録を出した時『何も言えねえ』と印象に残るコメントを残した。
この映画を観た私も同じ気持ちである。
