Koshi’s diary

本・映画・ドラマについて感想を書きます。たまに雑記。

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映画感想 武正晴監督『アンダードッグ』

「百円の恋」の武正晴監督が、森山未來北村匠海勝地涼をキャストに迎えたボクシング映画の前編。プロボクサーの末永晃はかつて掴みかけたチャンピオンの夢を諦めきれず、現在も“咬ませ犬”としてリングに上がり、ボクシングにしがみつく日々を送っていた。一方、児童養護施設出身で秘密の過去を持つ大村龍太は、ボクシングの才能を認められ将来を期待されている。大物俳優の2世タレントで芸人としても鳴かず飛ばずの宮木瞬は、テレビ番組の企画でボクシングの試合に挑むことに。それぞれの生き様を抱える3人の男たちは、人生の再起をかけて拳を交えるが……。

アンダードッグ 前編 : 作品情報 - 映画.com

 

   ポスター画像

 

映画館で前後編を鑑賞。

足立紳が原作・脚本を担当し、監督も武正晴監督と『百円の恋』の制作陣が再び集結し、ボクシング映画を描いている。

百円の恋については↓こちらをご参照。

 

lifevlog.hatenablog.com

 

この映画は友人と二人で鑑賞をした。大学生自体からの友人である。

久しぶりに会ったが、『仕事どう?』『んー。おもんない。』『そーだよなぁ、仕事っておもんないよなぁ。』そんな会話を交わしながら映画館へ向かう。

 

このアンダードッグに描かれているのは、一言で言ってしまうと負け組たちの物語だ。

とりあえず、生かされている環境の中で生きているが、そこには何かを諦めきれないで中途半端に生きている男たちがいる。そんな彼らの共通点はボクシングというスポーツだ。

 

その中途半端な日常とリング上でかませ犬としてぼこぼこに殴られて、セコンドからも愛想をつかされ、さらには家族からも見放される。そんな男の鬱屈とした日常がある。決して晴れ晴れとしたきれいな映画ではない。

 

それでもボクシングのリング上で戦う男たちの姿には感動をしてしまう、いろいろな思いがあってそこに立っているのが分かるからこそ、その特別な舞台で無様に殴られる姿にさえ感動する。

 

話は変わってこれは私の肌感だが、仕事に人生の意義が見いだせないって人って多いのではないかと思う。仕事に心血注いで充実感を感じている人ってざっと2割くらいの限られた人なのではないかと思う。

 

だがしかし、そのような生き方でだましだまし充実した人生を歩ませてくれるほど、人生は甘くない。

何か、命を懸けて取り組めることを1つみつけなくてはならないだろう。

 

鬱屈とした思いを抱えながら生きている人には一度みてほしい作品だ。

私は、この映画を観た後のフットサルでいつにもまして積極的にシュートを打った。周りの人たちに遠慮せずに。

 

気分は爽快だった。