Koshi’s diary

本・映画・ドラマについて感想を書きます。たまに雑記。

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映画感想 コーネル・ムンドルッツォ監督『私というパズル』

待ちに待った出産。打ち砕かれた希望。悲しみという大海に放り出された彼女は、岸を目指してただひたすらにもがき続ける。

Pieces of a Woman | Netflix Official Site

   

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冒頭の出産シーンで一気に引き込まれる映画。

そしてそこからの悲劇を描いた作品。

ハッピーエンドではないけどおすすめの映画シリーズでも今度書こうかと思う。

 

出産に居合わせたことがないのだけど、恐らく出産のときに夫である男ができることなんて限られているんだろうなと思う。

せいぜい励ましたり、手を握ったり、何か身の回りの世話をするくらいだろうか。

この時ばかりはひたすら無力。

そして妻である女性は激痛に耐えながらお産に臨む。

 

この映画では無事に出産して産声をあげた後に、助産師が赤子の体温が低いことに気が付き事態が一変する。産声をあげた後のつかの間の幸せの状況が一変する様は心が締め付けられる。

冒頭の出産シーンの緊迫感はすごいが、そのあとの生活も見ていて心苦しい描写が続く。

 

夫役のショーンも失意の状態になり浮気に走ってしまったり目も当てられないし、マーサ(主人公)の実の母親は助産師の過失として裁判を起こして勝つことばかりでマーサと向き合うことをしていない。

 

母は子供を第一に、夫は奥さんを第一にしたほうがうまくいくって、どこかで見た気がするけど、それはまさにその通りだなと改めて思ったのであった。

 

夫は誰にとっての第一でもなくなっちゃうので、そのあたりのかじ取りがうまい奥さんがいると素敵な夫婦になれるのだろうな。