映画ネタバレ感想 チャド・スタエルスキ監督『ジョン・ウィック:パラベラム』
三作目をようやく鑑賞。
1,2とそれぞれ見ていて、1はアクションすごい、2はそんなに目新しいポイントないかも、といった感じだったので正直この三作品目はそれほど期待していなかった。
結論、今のところ今作の3作品目が一番面白いと感じた。
今までの関係者との共闘や裏切りなど、見どころがたくさんある。
巨大な裏社会という荒波の中で、孤独なジョン・ウィックはどのように生きていくのか、次回作もあるようなので期待したい。
アクションシーンは変わらず健在。今回でいえば、犬を使ったアクションシーンが斬新ですごいと感じた。
ジョン・ウィックの終わりはどのような終わりになるのか、終わり方が気になるいい3作品目でした。
映画ネタバレ感想 チャド・スタエルスキ監督『ジョン・ウィック チャプター2』
ジョン・ウィックシリーズの二作品目を鑑賞。
監督も前作に引き続き、チャド・スタエルスキ監督の作品。
前作の感想はこちら。
前作はアクションシーンが斬新だったことに言及したが、二作品目もアクションの華麗さは継続。
なんだか最近のゲーム作品のような動き。(伝わる人にだけ伝われ)
最終局面のアクションで、鏡張りの美術館でのアクションシーンは若干マトリックスでの既視感を覚えたが、面白い。
スローモーションにはしない淡々とした一連の流れで映すマトリックスといった感じだろうか。
ストーリーは凝ったものではないが、主人公のジョン・ウィックが裏の世界の人々から、敵として認識させる過程を描いたもの。
ジョン・ウィックが奥さん大好きだったことは分かるが復讐劇としては人を殺しすぎだし、描き方によってはめちゃくちゃ悪人になるはず。
それでも嫌いになれないのは、ジョン・ウィックが復讐、もしくは殺されそうになるから殺すという、報復の姿勢が徹底されているからだろうか。
とはいえ、作中にもあるようにジョン・ウィックは復讐にとらわれている。
そこから抜け出せずにいるが、次回作ではどんな結末になるのだろうか。
期待しすぎないように、楽しみに観てみよう。
映画ネタバレ感想 チャド・スタエルスキ監督『ジョン・ウィック』
ジョン・ウィックの3作目がNetflixで観られるようになっていた。
1作目は一度見ていたが内容がうろ覚えだったので1作品目まで見ることにした。
ダイエットを決意した著者なので、しばらくはアクション映画を観続けて肉体美に対する洗脳を自分にかけていこうと思っている。
さて、本作品では見ごたえのあるアクションが続く。
1度目に見た時に斬新だと思ったのが、肉弾戦をしながら銃を使いこなす姿が印象的だった。しっかりと人を殺しているという印象を受けるし、流れるようなアクションが臨場感たっぷりだ。
ジョン・ウィックが伝説の殺し屋であったことが、界隈の人たちとの信頼関係があるのもいいアクセントになっている。
仕事(殺し)はNGのホテルや、遺体の掃除やさんをするおじいちゃんなどなど、その設定もこの作品の魅力の一つだろう。
ストーリーそのものに、何かひねりや見せ場があるわけではないが頭を使わずに華麗なアクションを観る作品といった感じで見やすい。
とりあえず、3作品まで見て行ってストーリーがどうなっていくのか楽しみだ。
映画ネタバレ感想 白石和彌監督『孤狼の血』
本作品を観たのはそのYoutubeを観ているときに森田さんが面白かったと言っていたのを知った時だった。ちょうどNetflixでも見れるようになっていたので鑑賞。
R15作品なだけあって、冒頭から目をそむけたくなるようなシーン。
豚の糞を食べさせたり、指を切ったり残虐なシーンから始まる。
苦手な人はあまり向かないかもしれないが、こういった残虐さがあるからこそ、それを防ぐことの意義をより考えさせられる。
私は初めて映画に出ている役所広司さんの演技を観た。
シンプルに一言、うまい。
もちろん監督の見せ方が素晴らしいのもあるだろうが、物語前半から後半にかけて印象がどんどん変わっていく様は見事だ。
実生活でも第一印象があてにならないことってあると思うんだけど、それを巧みに描写している。
さらにもう一つ言いたいのは、かっこよさ。
なんだあのかっこよさ。
男がかっこいいと思うかっこよさがあると思う。もちろん女性が見てもかっこいいと思うんだけど、あのかっこよさを表現する言葉を『男がかっこいいと思うかっこよさ』以外知らない。
作品の展開は早く方言で話されていくため、時折ついていけなくなったところもあったがそれを込みにしてもとても面白かった。
汗がまとわりつくような夏の描写だったり、昭和の空気感だったり、描写自体も見事。
汗がまとわりつくような夏の描写は『怒り』とかでも見られたけど、海外映画にはない日本の描写として素敵だと思う。
鑑賞後は得も言われぬ感情になるが、決して見て損はしない名作だと思う。
めちゃくちゃ良かった!
サングラス似合う男になりたかった!
映画ネタバレ感想 ジェーン・カンピオン監督『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
ベネディクト・カンバーバッチを初めて知ったのはドラマの『シャーロック』が初めてだった。
そのあと『イミテーションゲーム』で観て作品自体も傑作だったこともあり、それ以降彼の作品が出ると気になって鑑賞するようになった。
Netfkixオリジナル作品でアカデミー賞にもノミネートされている本作品。
家でプロジェクターを使用して感想。
物語の核心を直接的に映すことはなく、物語は不穏な空気間のまま進んでいく。
最初はベネディクト・カンバーバッチが演じるフィルの理不尽な行動があまり理解できないが、徐々にフィルの性格の裏側にあるものが映像として映しだされていく。
ここで面白いのが、セリフで直接的な表現や決定的な描写をせずに、表情やちょっとした行動でそれらを語っているのがこの映画の面白さだろう。
ストーリーとして簡略に書いてしまうと、それほど大それたストーリーではないが、役者の演技・音楽・描写の仕方の技術が高く、鑑賞者に伝えるという点でとてもクオリティの高い作品だと思った。
ジャンルとしてはスリラーとかそういうジャンルになるのかな、スリラー好きな人にはぜひおすすめしたい作品。
映画ネタバレ感想 ダニー・ボイル監督『イエスタデイ』
こちらのポスターを見て思ったことは、『ダニー・ボイル監督と言えばの作品はスラムドックミリオネアになのか』だった。個人的にはトレインスポッティングの印象が強かった。スラムドックミリオネア見た後にトレインスポッティングを観て、はまったからかもしれない。
同じ監督・作者であっても、その中の作品は別物とも思えるほど雰囲気が異なることがほとんどなので、映画では作品それ自体がフィーチャーされることが多い気がする。
一方、音楽はどちらかというとミュージシャン単位でファンがつくものだ。
本作品に関わるところで話をするとThe Beatlesはどうだろう。
一世を風靡した当時はThe Beatlesが好きで好きでたまらないというファンが数多くいたのだと思う。今の当時を知らない人からしたら、どうだろう。The Beatlesは過去に一世を風靡したバンドであるが、今はもう活動していない。
私はリマスター版のベストアルバムの曲は聞いたことがあって、すごく好きな曲も何個かあるが、The Beatlesというバンド単位で熱狂的に好きになるまでには至らなかった。
そういった世代間の温度差はあるにせよ、知らない人はいないほどの大スター。知らない人がいたとしても、どこかで聞いたことがあるという人がほとんどだろう。
しかし、そんなThe Beatlesが存在しない世界に突如なり、自分だけがその存在を覚えていたらどうなるか。
それを映画にしたのがこの『イエスタデイ』という作品だ。
制作者としては企画段階で面白い発想だと思ったに違いない。
元々売れないシンガーだった主人公がThe Beatlesが存在しない世界で、The Beatlesの曲を世に発信していくと、どうなるか。
今回の作品はコメディタッチでテンポよく描かれており、気楽にみられる作りになっている。ベースとなる考えとしてThe Beatlesの曲はやっぱりすごかったという作りになっていて、ストーリー展開としてもわかりやすい。
めちゃくちゃ感動したり考えさせられるわけではないが、笑える映画でThe Beatles初心者でも楽しめる作りになっていると思う。The Beatlesのコアなファンが見たらどう思うのかは気になるところ。
時間も短いので仕事終わりで疲れた平日でも見れる映画、疲れた時にぜひ見てみてください。
映画ネタバレ感想 今泉力哉監督『アイネクライネナハトムジーク』
小説を読むようになったきっかけは、学生時代に伊坂幸太郎作品を読んでからのことだ。そんな人が何人かに一人はいる、私が生きている世代はきっとそんな世代だと思っている。
こちらの映画は伊坂幸太郎が描いた本を原作とし、映画化されたものだ。
小説自体は学生時代(もうかれこれ10年くらい前)に読んだが映画を観るのは今回が初めてだった。
確か、こんな話だったようなという記憶をたどるようにして、映画を観ていた。
物語自体はたんたんとしていて、あくまでも日常を切り取ったような描写が続く。
劇的な展開もなければ、ハラハラドキドキさせるようなシーンもない。
10年後という展開が少し唐突すぎるようにも感じた。
淡々と過ぎる日常の中に、後々活きてくる経験、といった伏線回収のような展開はあるものの、やはりパンチに欠けるような…。
それがよさじゃないかと言われるとその通り。
登場人物のキャラクターも素敵だ。
好みが分かれる作品だと思う。
さて、好みが分かれるって便利な表現だよね。
好みが分かれない作品があれば教えてほしい。