映画ネタバレ感想 今泉力哉監督『アイネクライネナハトムジーク』
小説を読むようになったきっかけは、学生時代に伊坂幸太郎作品を読んでからのことだ。そんな人が何人かに一人はいる、私が生きている世代はきっとそんな世代だと思っている。
こちらの映画は伊坂幸太郎が描いた本を原作とし、映画化されたものだ。
小説自体は学生時代(もうかれこれ10年くらい前)に読んだが映画を観るのは今回が初めてだった。
確か、こんな話だったようなという記憶をたどるようにして、映画を観ていた。
物語自体はたんたんとしていて、あくまでも日常を切り取ったような描写が続く。
劇的な展開もなければ、ハラハラドキドキさせるようなシーンもない。
10年後という展開が少し唐突すぎるようにも感じた。
淡々と過ぎる日常の中に、後々活きてくる経験、といった伏線回収のような展開はあるものの、やはりパンチに欠けるような…。
それがよさじゃないかと言われるとその通り。
登場人物のキャラクターも素敵だ。
好みが分かれる作品だと思う。
さて、好みが分かれるって便利な表現だよね。
好みが分かれない作品があれば教えてほしい。