映画ネタバレ感想 白石和彌監督『孤狼の血』
本作品を観たのはそのYoutubeを観ているときに森田さんが面白かったと言っていたのを知った時だった。ちょうどNetflixでも見れるようになっていたので鑑賞。
R15作品なだけあって、冒頭から目をそむけたくなるようなシーン。
豚の糞を食べさせたり、指を切ったり残虐なシーンから始まる。
苦手な人はあまり向かないかもしれないが、こういった残虐さがあるからこそ、それを防ぐことの意義をより考えさせられる。
私は初めて映画に出ている役所広司さんの演技を観た。
シンプルに一言、うまい。
もちろん監督の見せ方が素晴らしいのもあるだろうが、物語前半から後半にかけて印象がどんどん変わっていく様は見事だ。
実生活でも第一印象があてにならないことってあると思うんだけど、それを巧みに描写している。
さらにもう一つ言いたいのは、かっこよさ。
なんだあのかっこよさ。
男がかっこいいと思うかっこよさがあると思う。もちろん女性が見てもかっこいいと思うんだけど、あのかっこよさを表現する言葉を『男がかっこいいと思うかっこよさ』以外知らない。
作品の展開は早く方言で話されていくため、時折ついていけなくなったところもあったがそれを込みにしてもとても面白かった。
汗がまとわりつくような夏の描写だったり、昭和の空気感だったり、描写自体も見事。
汗がまとわりつくような夏の描写は『怒り』とかでも見られたけど、海外映画にはない日本の描写として素敵だと思う。
鑑賞後は得も言われぬ感情になるが、決して見て損はしない名作だと思う。
めちゃくちゃ良かった!
サングラス似合う男になりたかった!