映画感想 スティーヴン・チョボスキー監督『ワンダー 君は太陽』
生まれつき顔立ちが人と違う少年オギー(ジェイコブ・トレンブレイ)は、幼いころから自宅で母のイザベル(ジュリア・ロバーツ)と勉強してきた。10歳になり学校に通い始めた彼は同級生と仲良くしたいと願うが、じろじろ眺められたり避けられたりする。しかし彼の行動が、周囲の態度を少しずつ変えていき……。
つらいこともあるけど、優しい世界。
そんな世界観で物語は進む。
現実の世界もこうであってほしい、そう思わずにはいられない。
オギー(ジェイコブ・トレンブレイ)視点だけの物語ではなく、周りの家族の視点がはいった群像劇のように描かれているのが意外で、この描き方はとてもよかった。
学校という環境の中での子供同士の人間関係のあり方がよく描かれている。
オギーは頭がよく、そこから人間関係を築いていくが一筋縄ではいかない。
そこには乗り越える壁がでてくる。
一人で乗り越えられる壁ではなくて、他の友人の力を借りながら突破していく必要がある壁だ。
お互いを信頼し続ける意志の強さが試されるところだろう。
えてして、力の強いほうに子供たちは引っ張られてしまうがこの映画の子供たちはどうだろう?
自分が一緒にいて楽しいと感じる友人とずっと一緒にいることができるだろうか。
自分はまだ子供がいないのでなんとも言えないが、子育てを経験された方が観るとより感動するのかもしれない。
親は子供が学校でどのように生活しているか、すべてを知ることができない。
だからこそ、家族で過ごす時間は大切にし学校での生活を乗り越えられるようにサポートすることの重要さがわかる。
最近、自分より若い世代が頑張って壁を乗り越えようとしている姿を見ると感動をして涙腺がゆるむ体になってしまった。
自分も負けじと頑張らなければならない。